車検の見積もりにかかる時間はどれくらい?

2021年12月28日

車検の見積もりにかかる時間はどれくらい?

愛車の車検が近づいてきた、その時にまず必要になるのが見積もりです。
はじめての車検や、あまり経験がない方は、

  • どのくらい時間がかかるのか
  • 見積もりどのように行われるのか と気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、車検の見積もりにかかる時間や短時間で済ませるコツなどを現役整備士が解説します。

車検見積もりにかかる時間はどれくらい?

業者やお車の状態によって異なりますが、大体、15分~30分程度で見積もりが終わり、担当者より金額や整備内容の説明があります。

説明も合わせると大体30分~1時間程度の時間がかかるでしょう。

見積もりに時間がかかるケース

車検見積もりに時間がかかるケース

実際に見積もりに行ったら時間がかかってイライラ、なんて経験ありませんか?
見積もりに時間がかかる車には共通点があります。

整備不良で修理箇所が多い。

普段から何も整備点検を行なっていない車は2年間不調を我慢していたわけなので、当然修理箇所も多くなる傾向にあります。

新車ならまだ耐えられることも多いですが、高年式車や走行距離が多い車は特に不調になりやすいです。

そんな2年間の不調を見積もり時に確認するので時間がかかってしまいます。

車の異常を知らせるチェックランプが点灯している。

車は常時、車自身の状態を監視しています。

今の状態を車のコンピューターに送り、コンピューターから今の状態に適した状態の指示を与えることで、坂道であっても、下り坂であっても、凍結した路面でも私たちは安全に走行できます。

このシステムの一部に異常があった場合に車はチェックランプを点灯させ、ドライバーに不調を訴えます。

この訴えを無視し、車検見積もりをすると整備士はコンピューター診断機を使ってどの箇所に異常があるのか調べる必要があります。

しかも、その故障が一時的なものなのか、交換や、修理しなければならない箇所なのかを、適切に判断できなければ正確な見積もりを出すことが出来ないので、時間がかかってしまいます。

不正改造車

車を安全に、環境基準に適した状態で運用するために、「道路運送車両の保安基準(国土交通省)」があります。

見積もりや車検時に「この箇所は車検に通らないので交換、修理が必要です。」と言われるのは、この法律を元に保安基準に適合していない車に対して使われます。

適度なカスタムを施すのはユーザーの自由です。
しかし、保安基準に適合しないほどのカスタムは違法改造となります。

この状態で見積もりを依頼されると、どの箇所を修理、交換しないといけないかを適切に判断する必要があるので、時間がかかってしまいます。

そもそも見積もりは必要なのか

「見積もりなんかするから余計な時間や手間がかかってしまう」とお考えの方もおられると思います。
しかし、初めての車検や数回しか車検を受けたことがない方は積極的に見積もりをする事をおすすめします。

見積もりをせずに車検を予約することは相当なことがない限り、そこで車検をしてもらうという事だからです。 車検をしてもらう各店で整備方針が異なります。

  • 保安基準に基づき最低限の整備を行う。
  • 最低限ではなく予防整備(走行距離に応じて故障する前に交換や整備をすること)もしっかり行う。
  • 最低限の整備は行うが予防整備はユーザーと相談して決める。

などの特徴があります。

どの方法についてもメリット、デメリットはあります。 あなたにあった場所を見つけるには、見積もりを取ることはかなり重要だと言えます。

見積もりを短時間で済ませるコツ

見積もり時間を短縮するコツ

時間のかかる見積も、時間を短縮させるポイントがいくつかあります。

事前予約する

まずは事前に予約をしましょう。
いきなり来店して、すぐに見積もりをしてもらえれば良いですが、店舗側も他の対応で手が離せないことも多いです。

事前に見積もり依頼をしておけば、緊急の仕事がない限り、すぐに対応してもらえるので、予約は必須です。

必要書類を準備する

予約が終わったら、車検証入れにある車検証、自賠責保険、納税証明書をすぐ出せるようにしておきましょう。

これらの書類は車検時に必須となり、店舗側が探す手間が省けるためです。

またこれらの書類と一緒に前回迄の車検や点検時の記録がしてある点検記録簿もあると、今後必要な整備が分かりやすいので合わせて用意しておけばより良いです。

混雑する時期を避ける

車検の見積もりは車検を受ける予定の1~2ヶ月前にするのが望ましいですが、車検の繁忙期は避けた方が無難です。

繁忙期は車検工場によりますが大体1月~4月の前半まで、11月末~12月前半であることが多いです。

見積もりは出来るだけこの期間を避けると短時間で見積もりをしてもらえる可能性が高くなります。

車検時だけでなく普段から定期的に点検する

6ヶ月点検、1年点検などの整備工場に依頼して行う点検などを行なっておくことで故障箇所に早く気づくことができ修理費用を安く抑えることができますし、2年間整備していない状態より故障箇所が少ないため、短時間で見積もりをしてもらうことができます。

異常箇所に気づいたら放置せずすぐプロに見てもらう

最初は軽微な故障でも、放置しておくと、重大な故障に繋がってしまうことがあります。

重大な故障になってから整備してもらった場合、時間と金額がかかってしまいます。

また車検時にまとめて確認してもらうと、そのぶん車検費用も膨大になりますし、時間もかかります。

見積もり時にも時間がかかってしまうので、気づいたらすぐプロに相談しましょう。

 過度な改造はしない

保安基準に適合する程度のカスタムは問題ありませんが、カスタムはすればするほど過度になってしまうものです。

過度な改造はもちろん車検に通りませんし、安全なカーライフを送る上での障害にもなってしまいます。

車検見積もり時にもどこまで元に戻せば保安基準に適合するか確認しながら、作業見積もりをすることになるので時間がかかってしまいますのでカスタムはきちんとした知識の元に行いましょう。

保安基準内のカスタムであれば車検見積もり時にもあまり時間がかかりません。

 気になる点は事前に具体的にメモしておく

見積もり時に気になる点を思い出しながら、説明すると肝心な部分を忘れてしまったり、抽象的な表現になってしまったりします、

車検見積もりをお願いしようと思った時に気になる点、直して欲しいとことを具体的にメモなどに記載しておけば、車検工場側も分かりやすいので見積もりにかかる時間も短時間で済みます。

見積もりの流れ

ここでは見積もりの流れについて説明します。
お店によって若干異なる部分もありますが、見積もりを依頼する際の参考としてください。

事前予約

見積もりをしてもらう日時を車検工場と調整します。

来店

受付にて担当者に見積もりを依頼しましょう。
この際に事前予約していることを伝えます。

点検

車検工場にて点検を行なってもらいます。
検査ラインと呼ばれる実際に保安基準に適合しているかを確認するラインにて点検することが多いです。

この時点で問題が発覚すれば、車をジャッキアップし詳しく点検することもあります。

担当者より見積もり説明

点検を行なった上で、あなたの車の状態にあった整備内容の提案があります。
しっかり内容を確認し、よく分からない部分があれば、積極的に詳しく聞くようにしましょう。
親切丁寧に対応してもらえるはずです。

まとめ

車検の見積もりにかかる時間について解説しました。 当記事で紹介した事前準備や依頼時期の調整などの短縮するコツを参考にしていただきながら、車検見積もりは必ず実施する事をおすすめします。

必要以上の整備をされ高額の車検費用を支払うことになった・・といった事のないように、しっかり納得した上で車検を受けましょう。

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