LEDヘッドライトは車検に通らない事もある?選び方や注意点をプロが解説

2022年04月30日

LEDヘッドライトは車検に通らない事もある?選び方や注意点をプロが解説

HIDより取り付けが簡単で、寿命が長いのが大きなメリットとなり、LEDヘッドライト球を利用される方が増えてきました。 最近では純正でLEDヘッドライトが採用されている車種もあり、LEDのヘッドライト球の購入を検討されている方も多いのではないでしょうか?

しかし、純正のヘッドライトの球がハロゲン、HID(ディスチャージランプ)でLEDのヘッドライト球に交換する場合に注意する箇所がいくつかあります。 この記事ではLEDヘッドライト球の車検時の注意点や、車検に通るLED球を選ぶポイントについて解説します。

LEDヘッドライトの車検

ヘッドライト

LEDヘッドライト球に交換した場合に、注意しなければならない点は以下の通りです。

  • 光度がしっかりでているか
  • カットラインがしっかり確認できるか
  • 灯火の色は適切か

です。

この点以外にもヘッドライトの車検時に注意する点はありますが、この記事ではLED球に交換した場合に注意する3点のみ解説します。

その他の注意点については「ヘッドライトで車検落ち!?」の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。

光度がしっかりでているか

LED=明るいのイメージはあると思います。

もちろん明るいのですが、車のヘッドライトの場合、ヘッドライトからの光をうまく反射させることで、より強い光(光度)にしています。

ハロゲンやHIDなどは球体になっており、360度全方位に照射しそれをリフレクター(反射面)とレンズで上手に配光する仕組みとなっています。 しかしLEDの光源は球体ではなく、面で発光するため最大でも180度しか照らすことが出来ません。 そのため、ハロゲンやHID用に設計されたライトで使用すると光源をうまく反射できず、結果として光度が出ないことがあります。

カットラインがしっかり確認できるか

カットラインとは簡単に言うと路肩側を明るく照らして、対向車側のロービーム上方の光をカットする境界線のことを言います。

このカットラインがあるおかげで対向車は幻惑することなく、走行することができています。 このカットラインですが、粗悪品や精度の悪いLED球ではきちんと出ないことがあります。

前述の通りLEDは面で発光するため180度しか照らすことが出来ません。 そのためハロゲンやHIDが装着されていたヘッドライトで使用するには、LEDをうまく配列し360度全方位を照らせるようにする必要があります。

粗悪品や精度の悪いLEDではこの配列がうまくいかずカットラインが出ないのです。 カットラインが出ていなければそれだけで車検に通りません。

灯火の色は適切か

ヘッドライトの色の規定については白色となっております。

この白色ですが、真っ白だけではなく、橙色なども白色の判断となります。 色はケルビン(色温度)という単位で示され、ケルビンが低いと黄色に、高いと青色となります。 ◯ケルビン~◯ケルビンまでなら車検適合などの基準がないため、検査官の主観となりますが、目安として5000~6000ケルビンの製品であれば車検に通る可能性が高いです。

車検に通るLEDヘッドライトを選ぶポイント

ヘッドライト

では上記の注意点を踏まえ、車検に通る可能性の高いLED球はどのようなものなのでしょうか?

国産メーカー品を選ぶ

LED球は上記の通り180度しか照射できないので、適切な位置にLEDを配列する必要があります。 国産メーカー品であれば海外産に比べ高価ですが、適切な配列や高精度な組み付けの球が多い傾向にあります。

車検対応品を選ぶ

LED球が原因で車検に通らない可能性は上記3点ですが、これらの条件を満たすように開発、設計された球を「車検適合品」として販売されています。 これらの球はメーカーがしっかり車検に適合するかチェックして販売しているため、車検に通る可能性は高いです。

車種専用設計のものを選ぶ

車種専用設計のLEDバルブであればその車に合わせて設計されていますので、LED球が原因で車検に通らないことはまずないでしょう。 車種専用設計のバルブは比較的高価で、不人気車は販売されていない場合もありますので注意が必要です。

「車検対応品」でも車検落ちすることがある

純正でハロゲンやHIDの球が装着されている車に「車検対応品」のLED球を装着しても車検に通らない可能性もあります。 原因としては

  • ヘッドライトカバーに汚れや黄ばみがある
  • LED球の取り付け不良
  • 車種に適合していない

です。

ヘッドライトカバーに汚れや黄ばみがある

ヘッドライトカバーに汚れや黄ばみがあればいくら車検適合品のLED球でも車検に通りません。 この黄ばみの原因や対処法についてはこの記事で詳しく解説してありますので参考にして下さい。

LED球の取り付け不良

汎用品のLED球の場合、上下が逆でも取り付け出来る場合があります。 この場合カットラインが逆さまか、左右逆に出てしまいます。 LED球を適切な場所に取り付けすれば問題ありません。

車種に適合していない

車検対応品であっても車種によっては光度不足、カットラインが出ていないなどの理由で車検に通らないことがあります。

原因としては車種に適合していないことが挙げられます。 車検対応品であっても汎用品であればヘッドライトの形状、リフレクターの角度などにより、照射角度が異なります。 結果として、車検に通らない可能性があります。

車種専用設計品であればその車に合わせて設計されているので、LED球が原因で車検に通らないことはほぼないはずです。

まとめ

LEDヘッドライトは車検に通らないことがあるのかについて解説しました。

車検には基準がありその基準を満たすことができれば車検には通りますが、車検対応品であっても車検に通らないこともあるので、車種専用設計のものを選ぶと車検に通りやすいです。

どうせ購入するなら車検に通るものがいいので、慎重に検討しましょう。

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