ヘッドライトにアイラインをしても車検は問題ない?

2022年05月24日

ヘッドライトにアイラインをしても車検は問題ない?

愛車のドレスアップを検討する際、候補に上がりやすいのがアイラインの装着ではないでしょうか? 比較的容易に装着できるため、自分で作業でき、お値段も他のドレスアップパーツより安いのが魅力です。 価格の割に見た目の変化が大きく、カスタムされたのも一目瞭然なので、同車種との差別化も図れます。

しかし、ヘッドライトに貼り付ける為、車検の際に問題にならないのか不安に感じる方もいると思います。 この記事では車検におけるヘッドライトアイラインの注意点について解説します。

アイラインをつけていても車検は通る

ヘッドライト車検 まず結論から申し上げると、アイラインをつけていても、車検を通すことは可能です。

アイラインを取り付けた場合に車検に通らない可能性のある部分は

  • 光度
  • カットライン

の2点です。

光度とはヘッドライトの明るさに関する基準で、1灯に対して6400カンデラ以上(カンデラは光度の単位)でなければなりません。

ヘッドライト内のリフレクターで光を反射させ光度を出していますが、アイラインによりヘッドライトの一部に目隠しをしている状態になるので、純正状態より光度が落ちてしまうことがあります。

カットラインとは、路肩を明るく照らして対向車を幻惑させないようロービーム上方の光をカットする境界線のことで、このラインが出ていなければ車検には通りません。

アイラインによりヘッドライトの一部の光を遮断するため、このカットラインが出なくなれば車検に通らなくなってしまいます。
この2点が問題なければ車検に通る可能性は高いです。
ヘッドライトの保安基準についてこちらの記事「ヘッドライトで車検落ち?」で詳しく解説してありますので、合わせてご確認ください。

アイライン装着時に注意するポイント

車検に通るアイラインを実際に購入してから装着する場合に、抑えておいた方がいい点がいくつかあります。 各項目ごとに詳しく解説します。

ヘッドライトアイライン(アイラインガーニッシュ)

通常アイラインと言えばこのアイラインを想像すると思います。 正式にはアイラインガーニッシュと呼ばれるこのアイラインの装着時に注意する点は以下の通りです。

  • 購入時にカラーをしっかり確認しておく。
  • 取り付け時にしっかり脱脂する。
  • すぐに取り付けず、しっかり場所を確認する。
購入時にしっかりカラーを確認しておく

アイラインを本体と同色にしたい場合、愛車のコーションプレート(金属製のプレート)で車体の色番号を確認しておく必要があります。
このコーションプレートは車の車体番号、色番号、製造元が打刻してあるもので、運転席、助手席のドアを開けたところか、エンジンルームにあります。
ここから色番号を確認してから同色を注文しましょう。
本体カラー以外の色にしたい場合でも、欲しいカラーの色番号を検索し、色番号で注文することで、思っていた色と違うなんてことはおこりません。 また素地(塗装のされていない)のアイラインを購入しアイライン塗装をする際にもしっかり色番号を確認し、塗料を注文しましょう。

取り付け時にしっかり脱脂する

アイラインは基本両面テープで固定します。
固定元である、アイラインや車体側取り付け部が汚れていたり、ボディーコーティングや油分が残っていたらすぐに剥がれてしまいます。
これを防ぐためにパーツクリーナーでしっかり脱脂し、乾いたタオルで拭いてから取り付けましょう。

すぐに取り付けず、しっかり場所を確認する。

アイラインをボディーに取り付けず、ヘッドライトの縁に沿って貼り付けることがポイントとなります。 また、少しずれただけでもボンネットと干渉してしまう車種もありますので、しっかり取り付ける場所を確認して貼り付けましょう。

ヘッドライトアイラインLED

ヘッドライトアイラインLEDとは、LEDシリコンチューブライトをアイラインガーニッシュのようにヘッドライトに貼り付けるものですが、アイラインガーニッシュと違い、取り付け時にかなり気をつける必要があります。

これには保安基準が関係しています。
アイラインガーニッシュとは異なり、発光するため灯火の扱いを受けてしまいます。
この記事では「その他の灯火」扱いで保安基準適合になるような取り付け方を説明します。
※検査員の判断により車検に通らない場合もあります。

注意する主なポイントは以下の通りです。

  • 赤色以外のLEDシリコンチューブを取り付ける。
  • 純正灯具の照射に影響の出るような取り付けはしない。
  • 車の側面、後方から見えるような場所に取り付けない。
  • 配線コードは見えないようにする。
  • 光度は300カンデラ以下にする。
  • オンオフスイッチを取り付ける。
赤色以外のLEDシリコンチューブを取り付ける。

車に使用されるライトにおいて赤色はブレーキランプや、緊急車両の回転灯に使用されるなど、緊急性の高いことを示す色ですので赤色で発光する場合は車検に通りません。

純正灯具の照射に影響の出るような取り付けはしない。

ヘッドライト内のロービームやハイビーム、ウインカーの光を遮る部分に取り付けることが出来ません。 取り付ける際にはヘッドライトの外側に取り付けましょう。

車の側面、後方から見えるような場所に取り付けない。

ヘッドライトに取り付けた際に車体前方、側面、後方から光が見えるような取り付けをしてはいけません。
ヘッドライトの外側全てに貼り付けてしまうと、側面に光が漏れてしまうことがあります。
また、LEDシリコンチューブでも正面に発光するトップビューと、側面が発光するサイドビューの2種類がありますが、サイドビュータイプは側面に光が漏れやすいので注意しましょう。

配線コードは見えないようにする。

デイライトLEDに限った話ではありませんが、外装の取り付けに関する保安基準に引っかかるので見えないように配線は隠しましょう。
他の配線とタイラップで固定すれば見た目も良くなります。

光度は300カンデラ以下にする。

LEDシリコンチューブを使用すれば基本的には300カンデラ以下の光度の物が多いですが、海外仕様の製品では300カンデラを超える物もありますので、購入時にしっかり確認しましょう。

オンオフスイッチを取り付ける

白色に発色するLEDアイラインをつけた場合には、個別にオンオフの出来るスイッチを取り付ける必要があります。
これはスモール(車幅灯)との区別をつけるためで、白色以外であれば必要ありません。

アイラインフィルム、テープ

最も手軽に安価で取り付け出来るアイラインフィルム、アイラインテープですが、このアイラインも取り付けに注意が必要です。
これはヘッドライトの保安基準が関係してきます。

注意する点は以下の通りです。

  • ヘッドライトを点灯させた時に淡黄色か白色になるか。
  • 光度が6400カンデラ以上あるか。
  • カットラインが確認できるか。
ヘッドライトを点灯させた時に淡黄色か白色になるか。

ヘッドライトの色は淡黄色か白色でなければなりません。
もし青色や赤色などのアイラインフィルムやテープを貼っていると灯火の色は淡黄色、白色でもフィルム越しに見えた色が青や赤だった場合、車検には通りません。 あまりにも派手な色は避けましょう。

光度が6400カンデラ以上あるか。

フィルムを貼っていない状態で6400カンデラ以上あっても色の付いたフィルムやテープ越しでは光度は下がってしまいます。
この場合も車検には通りませんので、ヘッドライトの電球を変えるか、フィルムの色を薄くしましょう。

カットラインが確認できるか。

カットラインが出ていなければそれだけで車検に通りません。 フィルムの色が濃すぎたり、貼り付け時にシワになってしまった場合、カットラインが確認出来なくなる場合があります。

車検業者により車検を認めないケースも

ヘッドライトで車検NG

アイラインが車検に通らない可能性があるのは理解できたと思います。
しかし、保安基準に適合するような取り付け方であれば問題ないですが、中には独自の厳しい基準を設けている車検業者もいます。

このような車検業者はあまり保安基準に関する知識がないか、リスクを避けている場合が多いです。
良心的な車検業者であれば、今取り付けられているアイラインはどの保安基準に不適合になる可能性があるか調べ、問題がなければ車検を通してくれます。

しかし、保安基準に関する知識があまりない車検業者ではどの保安基準に不適合になるのかが分からないため、純正より見た目が変わっていたら車検に通らないと言ってくるでしょう。
不適合だった場合、どこがどの保安基準に不適合になり、どう改善すれば車検に通るのかきちんと説明してもらいましょう。

もし説明ができないような車検業者であった場合、車検してもらう業者を変えることを検討するのも手です。
きちんと説明できる車検業者であれば、頼んで保安基準適合状態に直してもらうか、指示通りに自分で直しましょう。

まとめ

アイラインを装着した状態で車検に通るのかどうかについて解説しました。

アイライン装着状態であっても保安基準に適合すれば車検は通るので、不安であれば業者に相談して、自分のつけたいアイラインが保安基準不適合でないか確認するのが一番確実です。
そうすることで余分な出費と不安を解消できるので、ガソリンスタンドや整備工場に気軽に相談しましょう。

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